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労働条件通知書をWordの差し込み印刷とExcelで作成する方法

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私の会社では契約社員が多く、数ヶ月単位で「労働条件通知書(兼)雇用契約書」の取り交わしを行っています。

どのように作成しているかを確認したところ、Excelで1人1シートを作成しているとのこと。
直感的には利用しやすいのだろうけど、条件変更等が大変そう。

雇用期間を変更するにも、全員が同じ期間であれば全シートを一括で変更する方法はありますが、条件が人により異なるので1つ1つシートを開いて訂正していく必要があります。

また無期雇用が始まったことにより、これまでの「労働条件通知書(兼)雇用契約書」のテンプレートが変わりました。
このようにテンプレートが変わった場合、Excelで1人1シートで作成している場合、全てのシートを変更しないといけないので非常に大変です。
そこでテンプレートが変わったのを期に「労働条件通知書(兼)雇用契約書」の作成方法も変えてしまうと考えた結果、WordとExcelの組み合わせで作成するに至りました。

Excel側の操作

Excelで一覧データを作成します。
データは「労働条件通知書(兼)雇用契約書」に記載したい内容で作成します。

データのイメージ

氏名 期間の定め 期間始 期間至 契約の更新の有無
小林太郎 2018/04/01 2018/06/30 自動的に更新する
田中周平 2018/04/01 2018/06/30 更新する場合があり得る
佐藤ひろし 2018/04/01 2018/06/30 自動的に更新する
中島綾子
島田幸子 2018/06/01 2018/06/30 更新する場合があり得る
富山忠司 2018/05/18 2018/06/30 契約の更新はしない
中平亮太 2018/04/01 2018/06/30 その他(                )

実際にはもっと記載しなくてはならない内容がありますが、とりあえずこんな感じ。

説明で使うデータはこちら→労働条件通知書データ.xlsx

Word側の操作

ここの説明で使うWordを2つ。
差込前:労働条件通知書サンプル
差込後:労働条件通知書_差込

東京労働局から取得したデータを加工したものです。→東京労働局

Excelのデータを参照できるように連携させる

「差し込み文書」→「宛先の選択」→「既存のリストを使用」を選択します。

連携させたいExcelを選択します。

参照したいExcelのシートを選択します。

差し込み文書の「差し込みフィールドの挿入」がアクティブになりました。

挿入するフィールドを設定する

挿入したい箇所を選択した状態で「差し込みフィールドの挿入」を選択し、「氏名」を選択します。

{MERGEFIELD氏名}と表記が変わります。

全て同じように設定します。

確認する

「差し込み文書」→「完了と差し込み」→「個々のドキュメントの編集」を選択します。

作成する文書のページ数が表示されます。

今回は「すべて」をチェックした状態で「OK」を選択します。

このようにデータが差し込まれ、新規Wordで作成されます。

2ページ目は2列目のデータが差し込まれます。

中身を確認することなく文書を印刷することも可能です。
「差し込み文書」→「完了と差し込み」→「文書の印刷」で行います。

条件(ルール)による文書作成の制御

データの内容によって文書を作成しないということも可能です。
今回は期間の定めが【無】の場合には、作成しないルールを設定します。

「差し込み文書」→「ルール」→「Skip Record If(条件によりレコードをスキップ)」を選択します。

このようなダイアログボックスが表示されます。

フィールド名「期間の定め」
比較「=」
比較対象「無」

と設定します。

Word上の選択している部分にこのような数式が表示されます。

上記での説明と同じように「差し込み文書」→「完了と差し込み」→「個々のドキュメントの編集」で文書がどのように作成されたのか確認していましょう。

期間の定めが【無】である「中島綾子」さんは作成されないようになっています。

注意点

最初に「宛先の選択」でExcelを選択しました。
これは「指定したフォルダ」の「指定したExce」lの「指定したシート」を参照する設定になるので、フォルダ名を変更したり、Excelを他の場所に移動したりすると参照できなくなります。

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