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部門別計算の事を書く前に、ちょっと戻って原価計算の3段階の手続きを書いておきます。
段階 | どのような処理をするか |
費目別計算 | 材料費、労務費、経費ごと測定し、製造直接費と製造間接費に分類し、部門ごとに配賦する手続き |
↓ | |
部門別計算 | 費目別計算で配賦された原価を部門別に分類集計する手続き |
↓ | |
製品別計算 | 部門別に集計した原価を一定の製品単位に集計する手続き |
部門別計算の目的は2つ
・合理的な製品原価の計算
・原価管理
「合理的な製品原価の計算」では「合理的な」という言葉がポイントですかね。
合理的とは「道理や論理にかなっているさま」という意味です。
筋が通っているとも言えるでしょうかね。
じゃあ何に対して筋が通っている処理をするのか?
それは製造間接費の各部門への配賦です。
そして各部門から製品へ配賦されるわけです。
つまり配賦の方法がきちんと筋が通っていないと、製品原価がおかしくなってしまいます。
製品原価がおかしくなると、それは製品価格にも反映されます。
「原価管理」とは、原価の無駄を排除し、製品をより安く、効率的に製造する事をいいます。
では無駄を排除するにはどうすればいいのかという考えになるわけです。
そのためには何が無駄の原因であるかを把握しなければなりません。
例えば本来ならば100円で作れる物が、120円になってしまった。
この20円は何なんだろう?という事になります。
無駄なものなのか、回避できない理由で発生したものなのかをジャッチする必要する必要があります。
無駄なのであれば、無駄を解消しなければなりません。
その理由により本来ならば100円で作れるはずという前提条件が間違っている可能性もあるわけです。
ちなみにこの20円のズレを「原価差異」といいます。
本題に戻って部門別計算について
部門別という事は、色々な部門があるという事です。
色々な部門がなければ、そもそも部門別計算なんてする必要ないですからね。
部門別計算での部門とは原価部門の事をいいます。
原価部門は製造部門と補助部門に分類されます。
製造部門とは、製品の製造を直接行う部門です。
補助部門とは、製品製造を間接的補助する部門です。というのは補助部門は直接製品を加工したりするのではなく、他の色々な部門に対して労力を提供する事によって、製品製造を補助するからです。
ですので、補助部門で発生した費用は製造部門へ合理的に配賦する必要があるのです。
という訳で部門別計算でのポイントは、この補助部門で発生した間接費をどのように製造部門へ振り分けるか
この補助部門に集計された製造間接費を製造部門へどのように振り分けるかというところでしょう。
⇧訂正前⇩訂正後
そして振り分け方法に主に3パターンがあります。
1.直接配賦法
2.相互配賦法
3.階梯式配賦法
その中でさらにいくつか方法があるので、正直「うぇ」(- -; )
次回から一つ一つ書いて行こうかなと思います。