簿記 簿記の考え方 簿記3級

会社の数字を理解する重要なキーワード「発生主義」と「費用収益対応の原則」を解説

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会社の数字を読むのに、理解しておかなければならない会計の考え方がいくつもあります。

その中でも重要なキーワードに「発生主義」と「費用収益対応の原則」があります。
とりあえずこの2点を理解しておきましょう。

トピック

●発生主義
●費用収益対応の原則
●具体例
・給与支給
・通勤手当支給
●なぜ「発生主義」「費用収益対応の原則」が大事なのか?
●費用収益対応の原則の個別対応

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発生主義

「発生主義」とは、現金の収入や支出に関係なく、収益や費用の事実が発生した時点で計上しなければならないとするもの。

費用収益対応の原則

「費用収益対応の原則」とは、期間損益を計算する上で、収益と因果関係をもつ費用のみを当期費用として計上すべきであるというもの。

ちなみに「費用収益対応の原則」には
1.会計期間を媒介とする期間対応
2.売上と売上原価のような個別対応
があります。

具体例

諸条件
・会計期間:4/1~3/31
・図解の「~3/31が4期、4/1~が5期」
・給与支給:20日締め当月末日支給(※2/21-3/20労働分給与は3/31に支給)
・通勤手当支給:3月、9月に半年分を前払いで支払する(※3月支給分は4-9月分、9月支給分は10-3月分)
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給与支給

3/21~3/31の10日分の給与が、実際に支払われるのは4/30です。
しかし、3/21~3/31の10日分は4期の労務費としなければなりません。
つまり、「発生主義」の現金の支出に関係なく、費用の事実が発生した時点で計上しなければならないというわけです。

通勤手当支給

3/31で2/21~3/20分の給与と合わせて通勤手当が支払われました。
しかし、その通勤手当は5期の4/1~9/30までの半年分を前払いしたものです。
「発生主義」の考え方ならば、「現金の支出に関係なく、費用の事実が発生した時点で計上しなければならない」
後半の「費用の事実が発生した時点で計上しなければならない」をどうとらえるか。
とらえようによっては、支払時点で費用として処理してもよさそうです。

そこで「費用収益対応の原則」の『期間損益を計算する上で、収益と因果関係をもつ費用のみを当期費用として計上すべきである』と、そして「会計期間を媒介とする期間対応」の考え方です。

この通勤手当はあくまで5期4/1~9/30の営業(収益)活動をするために支払われるもの(因果関係)です。
支払ったのは4期ですが、あくまで5期のためですので、今期の費用にしないのです。

なぜ「発生主義」「費用収益対応の原則」が大事なのか?

なぜこれが大切かというと、利益操作ができてしまうというのが一番の理由です。
例えば今期儲けが多い。
じゃあ今期中にお金を支払って今期の費用としよう。
なんて事が可能になったら、脱税し放題です。
そんな事は国が許しません。
株主にしても、会社が利益をたくさん稼いだなら、たくさん配当金をもらえると期待します。
会社としては配当金はできるだけ少ない方が、お金が出て行かないので望ましいのです。
(それによって株価が下落するリスクはありますが・・・)
つまりは企業の実態とかけ離れた財務諸表を作ることが可能になってしまうのです。

「費用収益対応の原則」の個別対応

代表的なものは商品販売です。
商品を100円仕入れて、150円で販売する。
4期に仕入れて4期に支払をした。
でも4期では売れず、5期に売れた。

4期中に仕入れて、支払いもしたので費用としたいところです。
でも売れたのは5期です。
ですので費用とするのも5期です。
5期
売上150 - 仕入100 =利益50

これが仕入れた、もしくは支払をした時で費用とした場合
4期
売上0 - 仕入100 =利益-100
5期
売上150 - 仕入0 =利益150

おかしいですね。
そうならないように「費用収益対応の原則」の考え方が重要なのです。


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