読書のメモ書き

伊集院光と中村うさぎの話から見える経済の仕組みの話『架空マネーと仮想マネー』

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経済ってこういうものだよなと感じた2つの話。

架空マネーの話

伊集院光の子供の頃、牛乳ビンのキャップがブームになった。
最初は伊集院光と友人2人の間の3人の中でのブームだった。

最初はただ「牛乳キャップをたくさん持っている人が偉い」だった。
しかし、牛乳キャップの価値が徐々に変わっていく。

キャップに穴が空いてないもの

日付の刻印が中央にきちんと押されているもの

それがクラス全体のブームになっていく。

ある時友人が土曜の日付が刻印されているキャップを持ってきた。
小学校の土曜日に給食はないので、土曜の日付が刻印されているキャップはギザギザの10円より珍しい。
みんなはどうやってそれを手に入れたか教えてと頼むが、友人は教えてくれない。

その土曜日刻印キャップは普通の牛乳キャップ30枚と交換された。

別の日また友人は珍しい牛乳キャップを持ってきた。
学校で出されている牛乳に付いているキャップの色とは違うキャップ。

そのキャップは伊集院光が普通の牛乳キャップ50枚と掃除当番一週間と交換された。

それからは、その友人が持ってくる牛乳キャップをみんなが競り落とす日常となり、交換するものも普通の牛乳キャップではなくなってくる。

「掃除当番を変わる」
「家までランドセルを持つ」
「仮面ライダーの人形」
「シャーペンシル」

そしてついには「現金」と交換されるようにもなった。

ある時、伊集院光と友人で、その友人がその珍しい牛乳キャップをどこで手に入れているのかを尾行して突き止める事にした。

そこはミルクスタンドだった。

伊集院光と友人は別のミルクスタンドを渡り歩き、色々な種類の牛乳キャップを拾い集める。

家に帰る道で友人の一人が「なんか臭くない?」とつぶやいた。
その、瞬間、僕らの中で大事なものが崩れてしまったように思う。みんな気づいてしまったのだ。
『牛乳キャップはゴミ』というごく当たり前ことに。僕は勇気を出して「もうやめようぜ、キャップ」といった。びっくりするほどあっさり二人とも「ウン」といった。

月曜日、伊集院光らは大量の牛乳キャップと引き換えに掃除当番やら仮面ライダーの人形やらシャープペンを取り戻した。

放課後、三人で帰りの通学路、遠藤君が「あいつ馬鹿だな」といった。近藤君は大笑いしたが、僕はあんまり笑わなかった。その後、牛乳キャップブームは急速にしぼんでいった。

自分たちで設定した価値のルールが、自分でコントロールできなくなっていく様が面白いですね。
価値が投機的に上がっていく様子はまさにバブルです。
でもある一言がきっかけで価値がゼロになって、架空マネー経済が急速にしぼむ。
これはまさにバブル。

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仮想マネーの話

中村うさぎと佐藤優の対談本「聖書を読む」から

中村:ドラクエのこと話していいですか?~中略~この前のヴァージョンアップで家を売り出したんですよ。
家を持つ者と持たざる者の間に格差が生まれるわけ。
住宅地域があって、超人気エリアとか超過疎なエリアとか、ここにも格差が生まれるのね、
友達に森林地域に家を買おうと誘われたわけ。
三万ゴールド出して土地と家を買ったところ、近所に来た連中は家を飾り立てる飾り立てる。
限られたお金を武器とかに使うのは、自分のスペックが上がるから実用的な使い方なのに、武器を我慢してまで家を飾りたてるの。
隣の家の芝生にしたら「ああ、チクショー」とか思うわけ。
それで夜中のあいだに、造成したまんまだった土の上に敷石を敷き詰めて、翌朝「どやっ」みたいな。

佐藤:それって住宅費とか資材費とか高騰しません?

中村:そうなの。自分がゲットしたアイテムをバザーで値段づけして売ることで、市場経済が生まれて、ハウジングバブルがすごいんです。

佐藤:それ、いつかリアルマネーが入ってきて、危険なことになりません?

中村:そこはソフトメーカーが必死になって取り締まっているみたい。でも、どんなに頑張っても、メーカーのコントロールは利かなくなるかも。神様が造った世界も神様の手に負えなくなる。

最初興味がなかったものに、まわりが熱狂していくと、その熱狂に自分も飲み込まれていく感じが面白い。
ドラクエなので、本来は武器や道具にお金を使って戦闘力をあげるためのお金を、家を装飾するという自分への満足感と他人への自己顕示欲に満足させるために使うという。
ソフトメーカーもコントロールできなくなるかもしれないという懸念がある。

世界経済が政府のコントロールできない状態と似ていると思えました。

中村 うさぎ,佐藤 優 文藝春秋 2013-08-29
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